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ハンドレページ ヴィクター(''Handley Page Victor'')とは、イギリスの航空機メーカー、ハンドレページ社で開発され、イギリス空軍にて運用された大型爆撃機である。初飛行は1952年。ビッカース ヴァリアント、アブロ バルカンと共に3Vボマーと呼ばれた。3Vの中で最後に登場した機体だけに性能も優れており、緩降下時にマッハ1を記録したが、軍の方針変更によって高高度核攻撃が不要になり爆撃機としては1960年代末には退役した。その後ヴァリアントに代わる空中給油機として転用され、1982年のフォークランド紛争ではバルカンのサポートをして爆撃を成功させるなどの活躍を見せた。結局、3Vボマーの中では最後となる1993年に退役した。 == 機体 == 流線形の機体であり、三日月翼と呼ばれる主翼形状となっている。三日月翼は、主翼付け根から主翼端にかけて、三段階に分けて後退翼が緩やかとなっており、高速飛行時の抵抗軽減がなされるようになっていた〔Lee, G.H. "Aerodynamics of the Crescent Wing." ''Flight'', 14 May 1954, pp. 611–612.〕。主翼付け根に片舷2機ずつのターボジェットエンジンを装備し、尾翼は上半角を持つ背の高いT字尾翼。後には、空中給油受油ブロープを機体前上部に装備した。胴体内に爆弾倉を装備するが、固定武装は有していない。 機首部分にはレーダーや前脚が装備されている。機首部の幅が広く、与圧区画も大きく取れたために、乗員区画が2階建てであったバルカンと異なり、全乗員が同じレベルに配置できた〔''Flight'' 19 September 1958, p. 495.〕 。また、コックピット内は、正副操縦士のみ前方を向き射出座席を備えている。他の航法士、航空機関士、電子機器担当は、操縦士の後方に後ろ向きに座り、射出座席ではなく二酸化炭素の爆発瓶を利用した脱出補助装置を備えていた。ただし、後席からの通常形式の脱出は困難で成功事例はない〔Gunston ''Aeroplane Monthly'' January 1981, p. 9.〕〔"The V-Bomber Ejector Seat Story." ''BBC''. Retrieved: 27 September 2010.〕。キャノピーの分離は当初仕様に盛り込まれていたが、1950年に航空省により装備が中止されている〔ap Rees ''Air Pictorial'' May 1972, p. 166.〕〔Gunston ''Aeroplane Monthly'' January 1981, pp. 6–7.〕。 ヴィクターの爆弾倉はヴァルカンやヴァリアントよりも大きく、仕様にある10,000 lbの核爆弾1発は当然のこと、22,000 lb(10,000 kg)のグランドスラム爆弾1発または12,000 lb (5,500 kg)トールボーイ爆弾2発、1,000 lb (450 kg)爆弾48発〔Mason 1994, p. 389.〕、2,000 lb (900 kg)機雷39発が搭載可能な設計であった。さらに1,000 lb爆弾28発を追加搭載できるようにする構想もあったが実現しなかった〔Barnes 1976, p. 508.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハンドレページ ヴィクター」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Handley Page Victor 」があります。 スポンサード リンク
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